会長挨拶

第63回日本泌尿器科学会西日本総会
会長 松岡 啓

第63回日本泌尿器科学会西日本総会を平成23年11月10日から12日までの3日間、久留米市文化センターにおいて開催させて頂きます。今回久留米大学が担当させていただく事を大変光栄に存じております。

総会のテーマとして「新しい治療法確立への挑戦」を挙げています。癌ペプチドワクチンとホルミウムレーザー前立腺核出術(HoLEP)にスポットを当て、ワークショップ、シンポジウム、特別講演を予定しています。癌の治療法は近年めざましい発展を遂げ、その中でも癌ワクチンや分子標的薬といった新しい治療薬が登場していますが、迅速な創薬化が大きな問題になっています。本学の免疫学教室で開発されたテーラーメイド癌ペプチドワクチン療法は未承認薬としては初めて厚生労働省より「高度医療/第3項先進医療」の承認を受けておりますので、それらの経験を踏まえた癌免疫療法の創薬化に関するワークショップを組みました。さらに腎癌に対する新しい治療法として注目を浴びている分子標的薬にも、現時点での評価、将来の展望について議論をいただきたいと考えています。腎癌に関しては癌抑制遺伝子による治療や組織学的新分類と臨床応用などについてもお話頂きます。特別講演では、創薬の実際、癌ワクチンの開発、医師主導の治験について理解を深めたいと思います。また、前立腺肥大症に対するHoLEPに関しては、より安全で治療効果の高い標準術式となるべく、再評価を含めた検討を頂きたくシンポジウムを組んでおります。

前回久留米で開催されましたのは第49回大会で、今回は14年ぶりに当地で開催される西日本総会となります。会場となる文化センターの中には石橋美術館があり、同じ石橋財団が管理する東京・京橋にある姉妹館のブリジストン美術館が所蔵する印象派を中心としたヨーロッパ近代美術の名作群と好対をなす日本近代洋画の名作群が常設展示されています。学会でのお疲れを癒しにお立ち寄りください。

今回の西日本総会が充実した学術研究発表の場でありますことと共に、久留米の地をお楽しみいただきたいと考えております。多数の皆様のご参加をお待ちしております。

このページのトップへ

(c) Copyright 2011 The 63rd Western Section Meeting of JUA All rights reserved.