会長挨拶

このたび、第28回日本救命医療学会総会・学術集会を平成25年9月20日、21日に久留米において開催させて頂くにあたりご挨拶申し上げます。

第12回日本救命医療研究会(平成9年)に続き、本学会を久留米において開催させて頂けることを大変光栄に存じますとともに、会員の皆様方に厚くお礼申し上げます。

本学会は、86年に発足した救命医療研究会、1995年に発展発足した日本救命医療研究会を前身として、平成13年に日本救命医療学会へと組織化され発展を遂げてきました。その間、救急医療・救急医療体制が急速に進歩をとげる中、救命医療における未解決の課題に対しこの会が議論の場となり、救命率の向上に寄与してきたことは言うまでもありません。

多くのエビデンスや様々なガイドラインが示される中、標準治療とともに、mechanical life supportをも駆使した高度な先進医療により救命治療の限界に果敢に挑んできましたが、未だ救命に難渋する症例に多数遭遇しますし、近年では、高齢化社会を背景に、高齢者に対する医療・治療において新たな未解決の問題が生じています。今回、第28回のテーマを「症例に学ぶ救急医療」とさせていただきましたが、本学会が発足した当時と同様に、現在の救命救急医療における未解決の問題や救命医療独自の社会問題等について、診断や治療、あるいは治療方針の決定において難渋した個々の症例を通して、率直な、そして活発な意見交換ができるよう、また、三次救急における病態医学、医療を対象とした最新知見を活発に討論して頂けるよう、準備をすすめてまいりたいと思います。プレホスピタルから集中治療まで、救命医療に関する演題を幅広くご応募いただけますようお願い申し上げます。

第28回日本救命医療学会総会・学術集会会長
久留米大学病院 病院長
久留米大学医学部救急医学 教授
坂 本 照 夫

このページのTOPへ